小学校の教師が忙しいのは仕事量の多さが原因?意外な理由とは
2017.12.27
夢だった小学校の教師になったのに離職する教師が増えているそうです。
その原因は家で仕事をする教師も多いくらいの仕事量の多さ!そして意外な理由もありました。
小学校の教師が忙しい理由についてまとめてみました。
この記事の目次
小学校の教師が忙しいのは仕事が多岐にわたるから
自分が小学校の時を思い出していただければわかると思いますが、小学校の教師は基本的にすべての科目を一人で教えます。
また、小学校時代は人格形成をするために重要な時期でもあるのでただ勉強を教えていれば良いだけでなく、人間性を養うための責任もあるのです。
生徒一人一人個性が違いますので、教師は日々プレッシャーを感じながら仕事をしています。若い小学校教師の離職率が高いのですが、小学校教師の仕事内容は多岐にわたり、教育現場での過酷な労働環境に耐えられなくなるからです。
一人でやるには大変な仕事量をこなさなければいけないので、精神的にも物理的にも追い込まれてしまいます。教師一人一人の仕事量が増えている理由は、採用の減少や教師の高齢化が原因だと言われています。
教師の仕事
- 授業
- 生徒とのコミュニケーション
- 保護者とのコミュニケーション
- イベントの主催
- 進路相談
- 部活動
- その他、授業やテストの準備など
小学校の教師が忙しい理由は配布物の多さも原因?
学校が発行するプリントには日付を入れています。SNSが普及している時代なので、配り忘れたりすると「今日のプリント、うちの子供のクラスだけ配られていません」とすぐに学校に確認の電話が入ります。
場合によっては、教師が手分けして各家庭に配布しに行くこともあるそうです。
学校には学校が発行するプリント以外にもたくさんの配布物があります。学校は営利目的ではない配布物なら断る事が出来ません。そのため、学校に送れば生徒に配布してくれて効率よく生徒にいきわたるため図書館や教育委員会、NPO法人などから配布物が送られてくるのです。
届いた配布物を各クラスの人数分に分ける作業があり、1家庭1枚という決まりがある配布物なら兄弟の重複を確認する手間も発生します。配布物がない日の方が珍しいくらいで、1日10種類を超えることもあります。
また、他にも集金をしたら1円まで数えなければいけないし、特別な配慮が必要な子供もいるのでその保護者への対応、各書類や報告書の作成など、放課後も仕事が山積みなのです。
小学校の教師は忙しいので家でも仕事をしている?
小学校の教師の1/2人は家でも仕事をしていると言われています。家に持ち帰る仕事内容は、学習活動や学習計画などの校内担当業務、学級経営についてが主です。
他には宿題をチェックしてマルを付ける作業も時間と手間がかかる仕事の1つです。しかし、手間がかかるからと言って宿題を出さないわけにもいきません。
私が教育の現場を見た時に、若干無駄がある部分もあると感じたのは事実です。例えば、学習活動や学級活動についてある程度方向性を考えるのは大切な事で無計画ではいられません。しかし、子供が教師の考えている通りには動いてくれませんので、計画通りにならない事もあります。アドリブの効かない先生の場合は、計画通りに進まない事で混乱してしまうのです。
机上の活動や指導案も必要ですが、それよりも臨機応変な対応が出来る対応力や素早い判断力を鍛えたほうが良いのではないかと思います。
また、教師による事件も発生しているので、マナーや常識の研修も必要だと感じます。
小学校の教師は夏休みも忙しい?
学生の夏休みは長くて良いですよね。小学校の教師は生徒程でなくても夏休みは休みが長いと思っていませんか?
私立を除き小学校の教師は地方公務員です。そのため、休みは基本的に市役所などと同じで、土日が休みで他の日は出勤です。
夏季休暇は取れますが、人それぞれだそうです。お盆に出勤する教師もいます。また、夏休みも日直制度で順番に職員室で電話番などの事務仕事を担当しなければいけません。
教師数の多い大きい学校なら夏休み中に1度しか順番が来ない学校もありますが、教師数の少ない学校なら何度も日直が回ってきます。
また、夏休みはプールの指導を行う学校があります。プール教室がある学校は、子供に水泳の指導を行わなければいけません。
小学校でもプールの監視のアルバイトを募集していますが、もしものために教師も待機しています。
他に、林間学校のような合宿を行う場合も教師が引率するのは当然です。泊まりになるので、休みなしの状態になる教師もいます。
世界的に見ても日本の教師は忙しい?
2013年に行なわれた調査によると、調査参加国の1週間の平均労働時間は38.3時間でした。日本の教師の1週間の平均労働時間は53.8時間で、調査参加国の中で断トツの労働時間です。韓国は37時間、スウェーデンでは42.2時間でした。
労働時間の長さも気になりますが、それよりも問題なのは仕事の充実感が低い事です。仕事に満足していると答えた教師は85.1%でした。数字を見るだけでは特別低くないと感じるかもしれませんが、参加国の平均は91.2%です。
更に、他の仕事を選べてもまた教師になりたいと答えた教師は58.1%しかいなかったのです。教師という仕事に誇りを感じることが出来ず、忙しさやストレスが溜まって行っているせいでしょう。
近年、教師の仕事は学校の仕事だけでなく、教育委員会への報告や研修や会議など雑務が増えています。そのため、子供と向き合う時間や教材を研究する時間が減少して行っています。モンスターペアレンツと呼ばれる保護者からのクレーム対応も負担になっています。
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