神社の巫女鈴に秘められたパワーについて徹底解説!
2018.1.30
鈴には魔除けのパワーがあると言われていますが、神社を参拝する時の鈴や巫女さんが持つ鈴にはどんな意味があるのでしょうか?
巫女鈴は「神楽鈴」とも言われますが、神社で購入することも可能となっています。ではその正しい使い方はどうなっているのでしょうか?
神社にある鈴や巫女鈴の意味や使い方について詳しく説明します。
この記事の目次
神社で巫女さんが使う鈴が持つ意味とは?
ほとんどの神社の拝殿の正面、賽銭箱の真上ほどに銅製や真鍮製の大きな鈴が吊り下げられています。
鈴には荒縄や紅白・五色の布なども下げられ、参拝するときにはこの縄や布を使って音を鳴らし、お参りします。
社頭に取り付けられたこの鈴は、その清々しい音色で参拝者を敬虔な気持気持ちにすると同時に、参拝者自信を祓い清めて神様の力を呼び起こすもものだと考えられます。
巫女が神事で踊る神楽舞では、手に神楽鈴を持って踊ります。
この鈴も社頭の鈴と同じ意味が込められています。
昔は、巫女は神楽を踊ることで神からの言葉を受け取れる存在であり、そのために必要なものだったのです。
現代で行う巫女の神楽舞は、神の言葉を聞くというよりも、神慮を慰める意味合いの優雅な舞に変化しています。
お守りにも小さな鈴がついていることが多くありますが、これも魔よけや厄除けのためなのです。
神社で販売されている巫女鈴の鳴らし方とは?
巫女が鳴らす神楽鈴の清らかな音は、悪いものを払う力があるだけでなく、神々を招き寄せるともされています。
巫女鈴の鳴らし方の手順
- 祝詞を上げる前に、鈴の音で部屋を清めます。
- 南(または東)を向いて(もしくは神棚に向いて)部屋の中央に立つ。
- 神楽鈴は右手に、五色絹は左手をそえて持つ。
- 深く一礼してから、一回鳴らし、両手を広げるように下から上に鈴を鳴らしていく。
- 真上で両手を合わせ、上から鳴らしながらおろしていく。
- 胸の高さで一回鳴らし、一礼する。
- 次1周しながら、部屋の八方向に向かって1回ずつ鳴らす。
- これを右回りで、胸の高さ・斜め上・斜め下。
- 左回りで、胸の高さ・斜め上・斜め下。
- 正面で一礼のあと、両手を広げて下から上へ、真上で両手を合わせ上から下へ。
- 胸の高さで一回鳴らして一礼。
- 異常が一連の動きです。
霊格の高い守護神を持つ巫女ほど、広い空間を決めることができるそうです。
巫女さんの鈴の値段は?授与品として扱う神社もあるってホント?
鈴だけではなく、音を発するものは「祓い」になるとのこと。
神社の参道や本殿の周辺に敷き詰められた玉砂利は、歩くとジャリジャリと音をたてます。この音にも祓いの効果があるのです。
また、玉砂利にもただの石と白い石がありますが、「白」という色自体にも祓いの意味があるのです。
巫女鈴は一般の人でも購入できます。
「巫女鈴」以外にも「神鈴」「幸運鈴」「お祓い鈴」などの呼び名があり、神社によって違いはありますが1500~2000円程度で入手できます。
欲しいと思う人は、各神社にお問い合わせください。
魔除けになる鈴・・・その鈴緒の色にも意味がある?
巫女鈴についている「鈴緒」の色には「きなり」、「赤と黄なり」、「五色」などがあります。
【赤】
赤(紅)色には古来からパワーがあるとされていて、さまざまな儀式や年中行事でも使われている色です。
赤には魔を払う神聖な色という意味合いもあり、ひな祭り・七五三・婚礼などの衣装や化粧で多く用いられています。
還暦を祝うときにも、ちゃんちゃんこや頭巾が赤ですね。
現代人でも、赤はパワーを感じる色だというイメージを持っている人は多いでしょう。
【五色】
神や仏に関することで使われる五色は、陰陽五行説の考えが元になっています。
陰陽五行説とは、古代の中国で考えられたもので、この世界の全ては「木火土金水」の5つの元素からなるとされています。
「木」は青、「火」は赤、「土」は黄、「金」は白、「水」は黒…と対比して表現されます。
こいのぼりの吹き流しにも使われたこの5色の組み合わせもまた、魔除けとしての意味があります。
神社で鈴を鳴らし、ニ拝ニ拍手一拝をする意味とは?
神社での参拝のルールはご存知でしょうか。
手水舎で手と口を清め、鈴を鳴らして賽銭を投げ入れ「二拝二拍手一拝」します。
「拝」とは「深い礼」のことです。
神社によっては、拍手の回数が違う場合もありますが、これが一般的な神社の参拝作法です。
古代の人々は、目には見えずとも空中にはたくさんの精霊が存在していると考えていました。
手を打つ、鈴を鳴らすといったことで空気が振動してバイブレーションを引き起こすことで、精霊が出現すると考えられていたのです。
精霊が集まれば、自分の霊魂を高めることになり、さらなる神の力に目覚めるのだと。
拍手は神話の中にも描かれており、天の岩戸に隠れてしまった天照大神を外へと連れ出す下りでは、舞を舞った天宇受売命(あめのうずめのみこと)への賛美であるとともに、天照大神の出現を期待した拍手が起こりました。
つまり、拍手をすることで神の出現を促しているのです。
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