言語聴覚士の年収や将来性をピックアップ!活躍の場について
2018.2.5
言語聴覚士のニーズが年々高まっているのは事実ですが、実際資格を取得して働くとなると、やはり年収や将来性が気になります。
言語聴覚士の平均年収はどのくらい?将来性はある?実際に働いている人の年収に対する本音とは?
言語聴覚士について詳しくご説明します!
この記事の目次
言語聴覚士の年収は?将来性はある?
言語聴覚士の初任給は、だいたい22万円〜26万円くらいだそうです。
年収にすると300~400万円くらいが目安となりますが、年収500万円以上という可能性もあります。そのためには管理職を目指すしかありません。
リハビリテーションには、理学療法士や作業療法士など同じような職種がありますが、それらを比べても多少給与は低めの傾向にあるようです。
ただ言語聴覚士は人手不足が懸念されている職業でもあるので、地域や勤務先によってはかなりいい待遇の給与を受け取る可能性もあります。
なので、給料面を考えるなら、給与制度や待遇などをしっかりと確認して勤務先を選ぶといいでしょう。
言語聴覚士は、医療職の中でも最近注目されている職業のひとつです。
特に高齢化が進む現代では、これからの職業としてますます需要が増えていくことが考えられます。
口腔に関することは命と直結することなので、その高い専門性を持った言語聴覚士は、医療現場だけでなく福祉施設や学校など様々な現場で活躍することができると言えます。
言語聴覚士は年収はやや低いがニーズ的には将来性がある
まだまだ認知度や年収がやや低い言語聴覚士ですが、高齢化社会が問題となっている現代では、確実に言語聴覚士のリハビリを必要としている人が多いため、そのニーズが高まってきているのは事実です。
老化によって様々な機能が低下するのですが、難聴や嚥下障害は現代病ともいわれているほど、かなりの確率で高齢者がなる症状です。
医療の発達によって平均寿命が延びましたが、だからとって人間の身体がずっと耐えれるわけではありません。耐久性は下がりますので、長生きすればするほど病気も増えていくのです。
認知症なども増加傾向にありますので、今後はさらに言語聴覚士によるリハビリを必要とする人は増えるということが想像できます。
高齢者だけではなく、小児分野も例外ではありません。
結婚や出産が高齢化傾向にある中、生まれながらにして障害を持っている赤ちゃんの出生率も高まってきています。
子供たちの段階に応じて療育ができる言語聴覚士の仕事は、これからも増加すると思います。
言語聴覚士の年収に対する本音とは?女性にとっては将来性がある仕事?
言語聴覚士の方は、年収に関してどんなことを感じている?
- 他職に比べたらちょっとは多い初任給かもしれません。しかしその後は伸びませんし、役職がつかない限り年収500万円には届きません。
- 介護職さんよりは高く、看護師さんよりは低い年収
給与の面でやはり不安は拭えないのが実態のようです。
メリットはある?
メリットとして挙げられるのが、「結婚後も働きやすい」点にあります。
結婚や出産を機に仕事を辞める女性は多いと思います。
子育てが落ち着いた頃、また再就職を目指す場合、今までとは全く違う職業に就く人も多いはず。
言語聴覚士は女性もたくさん活躍しており、結婚や出産を経験しても仕事を続けやすい環境といえます。育児休暇制度も充実している職場もあります。
結婚後もずっと言語聴覚士として働き続けたい場合、出産や育児を経て今の職場に戻る不安がある場合もあるでしょう。
プライベートな時間を取れないのでは・・・と感じる場合は、職場を変えてしまうことも可能です。
1つの職場に固執することなく、あえてパートでの勤務など、勤務体系を変えややすいのも、言語聴覚士のメリットと言えます。
言語聴覚士の将来性を握るカギは?
言語聴覚士としての力を発揮していくために必要なこと、それは専門性を存分に生かすことです。
言語聴覚士が担当するリハビリは大きく分けて2つあります。
1つは「言語聴覚障がい」、もう1つは「摂食・嚥下障がい」です。
言語聴覚障がいは、会話やコミュニケーションに対するリハビリを行い、摂食・嚥下障がいは、食べ物を噛んだり飲み下すことに対するリハビリを行うものです。
言語聴覚士と言う名の通り、言語聴覚障がいのリハビリがメインに感じますよね。しかしリハビリスキルが重要なのは、もう1つの摂食・嚥下障がいなのです。
先程から何度も述べている通り、高齢化社会の現代では、高齢者のケアのニーズが高まっています。
専門家として食のサポートを行う言語聴覚士は、とても重要なポジションにいるのです。
人間の生命維持に必要不可欠なのは、なんといっても「食べる」ことです。食べることで筋力低下を防ぐことにも繋がるのです。
「食べる」ことに関する専門家としての知識を存分に生かすことも、今後は言語聴覚士の重要な課題になりそうです。
言語聴覚士は将来性があるけど働く領域が狭いことが難点
これからニーズが高まる言語聴覚士ですが、理学療法士といった他のリハビリ職と比べて働く領域がどうしても狭いのは否めません。
同じリハビリ職として活躍している理学療法士や作業療法士などは、全体的な運動機能について学ぶので、病院などの医療機関だけでなく、スポーツトレーナーとしてもその知識を活かして活躍することができます。
しかし言語聴覚士が主に対象とするのは「失語症」などといった言語障害、もしくは摂食嚥下障害といった口や喉が関係するものです。
学ぶ領域も、脳神経や顔面周囲に限られるため、理学療法士のように他分野で活躍することは非常に困難です。
また、病院で働くにしても、理学療法士や作業療法士ともなれば、呼吸器疾患や整形疾患など様々な症状に応じて対応できますが、言語聴覚士が処方される疾患名の大半は、脳血管疾患と廃用性症候群です。よって働く場所も狭まってしまうのです。
必要とされる一方で、働く領域が狭いというのが解消されないのは事実なのです。
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