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所得税と源泉税の違いを知ってる?わかりにくい税について

2018.5.2

働いている方は所得に対して税金を払わなくてはいけないので、払っている場合がほとんどだと思います。

そして、給与所得がある場合には年末や1月に源泉徴収票をもらい、源泉税について確認することが出来ると思います。

この所得税や源泉税の違いについて、よくわからない方も多いと思います。違いについてをご紹介していきます!

所得税と源泉税の違い!源泉税ってなに?

所得税は源泉所得税として年末調整によって調整される理由

会社で働いて給料をもらっているサラリーマンは、所得税を会社が代わりに支払いをしてくれます。

所得税というのは、働いた1年間分の所得税を翌年確定申告によって確定して納めるものですが、サラリーマンは会社が代わりに行ってくれるため、年末調整というものがあります。

これは、会社が社員の給与から毎月「源泉所得税」として預かり、社員の分をまとめて税務署に納付しています。このシステムは、本来個人個人で払う所得税の未払いを防ぐ目的があります。

会社が毎月預かっている源泉所得税は、1年間の所得税を分割していますが、まだ年収が確定していない時点で給料総額の1割を分割しています。

給料から毎月引かれる源泉所得税というのは、予想額です。そのため、年収が確定したら、予定として分割で徴収していた源泉所得税と本当の所得税の差を計算するために、年末調整があります。

所得税と源泉税の違い!所得税とは?

所得税とは

収入から所得控除を引いた金額に一定の税率が課せられた税金の事を言います。

サラリーマンなら所得税は会社が天引きして払ってくれているのが普通ですが、本来は個人個人で支払いをするものです。それを会社が給料から天引きしているのを、源泉徴収といいます。所得税は、毎月従業員の給与から天引きして、翌月10日までに納付する決まりがあります。

所得税は1年間の収入から導き出されるものですが、会社は確定する前から1年分の予定額を分割で天引きしている状態のため、その年の年収が確定する12月に年末調整をして、実際と予定額に差が出ないように調整しています。

所得税の計算方法は「課税所得×税率-税額控除額=所得税」です。

課税所得とは

通勤手当や旅費など非課税の支給額を除いた収入の総額から、保険料や扶養控除等控除額を差し引いた所得額です。

所得税と源泉税の違いについて

給与所得には個人の所得税がかかりますが、従業員から毎月預かって、従業員の代わりに会社が国に納めています。この時に収めるのが源泉徴収税ですが、この源泉徴収税は、国が発行している表を基に計算されています。

所得税はその年の翌年に払うものですが、源泉徴収税はその年に予定額を分割して毎月支払いをしています。
本来、働いた分の所得税は翌年に支払うものです。

会社はどうしてその年の内に納める金額が分かるのか。

所得税は、1年間の所得から控除額を引いて額に課せられる税のため、分割して支払っているのはあくまでも予想額でしかありません。

実際の所得税は、12月まで分かりませんよね。毎月、予定額を給料から天引きしていますが、所得税が確定すると、予想より稼いだ社員や控除額が多くなる社員が出てきます。そこで、会社は年末調整をして、予想額と正式な税額の差分を調整します。

また、中には年末調整だけでなく確定申告が必要な社員もいるでしょう。

給与明細を貰ったら、手取り額しか見ていなかったという人は、毎月何がいくら差し引かれているのか、確認してみてはいかがでしょうか。

所得税と源泉税を正しく行わないと罰則がある?

会社が代わりに行うシステムになっているとはいえ、本来、従業員は自分で所得税を払うものなら、従業員が少ない会社などは「会社がしなくても良いのでは?」と考える経営者もいます。
外注に仕事を依頼したら「源泉徴収をしないで」と言われて、「しなくて大丈夫なの?」と迷う場合もあるでしょう。

結論から言うと、会社は源泉徴収する義務があり、違反すると罰則があります。もしも、外注から「源泉徴収をしないで」と言われたとしても、その通りにした場合、罰則を受けるのは外注ではなく会社です。

罰則の内容は、正当な理由がない限り納付税額の10%が課せられます。税務署から言われる前に自主的に納付する場合は、5%上乗せです。

納付が遅れた場合も、利息が付いてしまいますので注意しましょう。ちなみに、延滞税は変動しますが、高利率の場合もあります。

個人事業者は源泉税が必要ない?

ここまで主にサラリーマンのケースをご紹介してきましたが、フリーランスで働いている個人事業主の場合は、違います。

個人事業主の場合、自分が従業員を雇うケースと、外注などで自分が雇われるケースがあります。

従業員を雇った場合
従業員がいて給料を払っている場合、個人事業主でも源泉徴収をする必要があります。(従業員が居なくて取引先に支払いをする場合は除きます)

雇われた場合
源泉徴収義務のある雇い主の元で源泉徴収の対象となる仕事をした場合は、報酬から源泉所得税を引かれた金額が支払われます。

なお、マイナンバー制度が開始してから、支払調書にマイナンバーを記載する欄が増えました。個人事業主が雇われた会社からマイナンバーを教えて欲しいと言われたら、個人番号を教えましょう。法人の場合は法人番号が割り当てられています。
逆に、個人事業主でも従業員を雇った場合は、従業員のマイナンバーを把握する必要があります。

この記事の編集者

チェスナッツロード編集部

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