劣等感とコンプレックスの違い,コンプレックスを克服する方法
2018.7.1
劣等感やコンプレックス、誰もが一つや二つ思い当たるものがあるのではないでしょうか。
周りの人と比べて、自分が得意ではないことはやっぱり気になりますよね。
この「劣等感」や「コンプレックス」、同じような意味合いを持つように感じますが、心理学的に言うと、違うものとして考えられています。
この違いはどのようなことなのでしょうか。
劣等感とコンプレックスの違いや、コンプレックスの克服方法についてご紹介します。
この記事の目次
劣等感とコンプレックスの違いは?劣等感とは
劣等感とは?
これは、誰もが一度は感じた事があると思います。
他の誰かと自分を比べて、自分は劣っていると感じてしまう感情です。
例えば、「○○ちゃんはカワイイのに、自分は可愛くない」とか「○○は親がお金持ちだからお小遣いがたくさんもらえるけど、自分は少ししか貰えない」とか「○○はいい大学に入れたのに、自分は浪人してしまった」とか人と比べて自分が劣っている部分をどうしても探してしまいます。
この感情は、誰もが感じたことはあるでしょう。
逆に感じたことがないという人の方が不自然かもしれません。
よほど完璧で優れた優秀な人か、極度のナルシストと言ったところでしょうか。
テレビやインターネットでもさまざまな優れた人たちを目にします。
大富豪の億万長者であったり、オリンピックの金メダリスト、世界的に有名な俳優さん、レベルの高い大学を出ているのにイケメンの男性など、知らず知らずにうちに自分と比較して劣等感を感じてしまいます。
これらは極端な例ですが、もっと小さなことを挙げればキリがありません。
ラブラブなカップルを見た時、同級生が結婚したという報告などもちょっと寂しく感じることがありますよね。
コンプレックスと劣等感の違い、例えば学歴コンプレックス
コンプレックスと劣等感は近い?
心理学的に言うと違うものとして考えられています。よく言われる「学歴コンプレックス」。
これは、中卒や高卒の人が感じやすいコンプレックスだと思われていますが、コンプレックスは劣等感ではありません。
反対に高学歴である人が、自分の学歴を自慢したり必要以上にアピールする場合や逆に高学歴あることを隠すような場合には、これも学歴コンプレックスになります。
学歴コンプレックスとは、学歴があまりない場合にのみ使われる理由ではないのです。
学歴があまりないという方で、家庭の事情で中学を出たらすぐに働かなければいけなかったという方もいるでしょう。
心の奥では、「うちが貧乏でなければ自分だっていい大学に行けたのに」と、思うことは学歴コンプレックスと呼べるでしょう。
劣等感とコンプレックスの違いは?成長するために必要なもの
上を目指したいけど、思うように成長できない自分、これを他人と比較することによって劣等感を感じます。
劣等感を感じるとそれを糧に「もっと頑張らなくてはいけない」とか「自分にはまだ努力が足りないんだ」とか感じますよね。
この劣等感を感じることによって、人は成長できるのです。
今の自分の状態に満足せずに、さらに上を目指そうと努力を続けます。
有名な心理学者は、劣等感も使い方を間違わなければ、努力や成長の促進剤になると言います。
確かに、この挫折があったからこそ、成長できたという経験をしたことがある方も多いでしょう。
これを克服するために、日々努力をして上を目指そうと思います。
ただ、ここで気を付けて欲しいのが、使い方を間違わなければという点です。
劣等感を感じて、頑張ろうと思う方がいる一方で、「どうせ自分なんて努力してもムダ」とか「もうこれ以上の成長は無理」なんて、自分にブレーキを掛けている人はいませんか?
何事も始める前から諦めていては、何も始まりません。
最初の一歩を踏み出すことが大切です。
劣等感が強い人に見られる特徴とは
劣等感という言葉はとても後ろ向きなメージですが、攻撃性を持つ劣等感というものも存在します。
攻撃性の劣等感とは?
これは自分が評価されない面で、高い評価を受ける人に対して、嫉妬や妬みを持ち、その人を批判するような態度を取ることを言います。
例えば、大きな仕事を取ってきた同僚に対しても、「きっと裏で何か手を回しているに違いない」と批判したり、成功者が予期せぬ失敗をしてしまったときなど、ざまあみろと思ってしまうようなタイプです。
攻撃性の劣等感が強くなってくると、自分を評価してくれない周りや社会に対して攻撃性を持つようになり、これが行き過ぎると犯罪にまでつながることもあります。
また、優越コンプレックスと呼ばれる、自分の自慢話ばかりして、その自慢話で自分の劣等感を隠すという劣等感もあります。
自慢や優越感は、「劣等感の裏返し」でもあるのです。
コンプレックスや劣等感を克服するためには
コンプレックスは自分の思い込みによって操作されています。その思い込みを壊すことが大切です。
もし、今まで周りの人にバカだと言われて来たような人ならば、頭の中で「もう大人になった私はバカではない」とか「仕事を評価されている私はもうバカではない」と自分に思い込ませます。
言葉にしても良いですし、紙に書き出しても良いでしょう。パソコンで打ち込んでも構いません。
これを感情を込めて読み上げ自分に聞かせます。
そうすると、脳が客観的に認識しようとします。
劣等感とコンプレックスは、コインの表と裏。
辛く感じることも多いと思いますが、上手に使うことによって、さらに自分を成長させることができます。
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