富士山噴火の最後からどのくらい?富士山の噴火について
2019.3.12
富士山が最後に噴火したのはいつ頃なのか知っていますか?日本の象徴でもある美しい富士山ですが、活火山としても有名ですよね。
富士山の噴火と聞くと日本の最後のような怖さがありますが、噴火をする前にはどのようなことが起きていたのでしょうか?
富士山が最後に噴火したときの特徴や準備しておきたいことなどを紹介します。
この記事の目次
富士山が最後に噴火したのはいつ?宝永大噴火について
富士山の最後の噴火は「宝永大噴火」
日本を代表する美しく高い山、「富士山」。
富士山は、古くから日本人と深く関わりながら、絵画や文学など多くの文化を作ってきました。
そんな日本のシンボルとも言える富士山は活火山で、日本の長い歴史の中で何度も噴火を繰り返してきました。
一番最後に噴火したのが、1707年(宝永4年)の「宝永大噴火」です。
この宝永大噴火、江戸時代の中頃に起きた大きな噴火で、噴火は2週間も続き、細かな記録は残っていないものの、甚大な被害をもたらしたと言われています。
この噴火から300年が過ぎた今、そろそろ富士山が噴火するのでは?とテレビや周りから話にのぼることもありますよね。
日本には、今現在活動している活火山は110ほどある中、富士山のこれまでの噴火パターンから見ても、約300年のスパンで噴火しているということを考えると、富士山はいつ噴火してもおかしくはない活動期に入っているということは覚えておいた方が良さそうです。
富士山が最後に噴火したのはなぜ解る?調べ方とは
富士五湖の地層を調べる研究によりあらたな事実も
富士山は、長い歴史の中で噴火を繰り返して大きくなった山です。
1707年の宝永大噴火の後は、噴火をしていない富士山は、いつ噴火してもおかしくはないという活動期に私たちは生きているのです。
宝永大噴火が起こった江戸時代には、もちろん今のような精密機械もなかったため、当時の噴火の状態は分かるはずがないと思ってしまいがちです。
しかし、研究者たちが富士山のふもとにある富士五湖の湖底の深くにあった地層に含まれる火山灰を調べることによって、富士山の噴火の状況が明らかになってきました。
この研究によると、火山灰の年代まで正確に調べることが出来、その結果、富士山は過去8000年の間に今まで知られていなかった2回の噴火があったことが分かったのです。
さらに、この2回の噴火のスパンはわずか20年という短い期間だったということも明らかになりました。
そして、この研究によれば、考えられていた火山灰の降灰範囲よりもはるかに広い範囲が火山灰で埋め尽くされたということも分かっているのです。
富士山が最後に噴火してから300年。怖いのは…
巨大地震と噴火は連動している
決して大きな国土ではない日本に、活火山が110もあるというのは、地下にあるプレートが関係しています。
地球上の活火山は、ほとんどが太平洋のプレートが沈み込んでいる部分に集中しています。
活火山のマグマは、地殻の内部にあるため、地震が起こるとマグマに何らかの影響を与え、噴火を起こすことがあるのです。
過去の噴火の歴史を見ても、巨大な地震の後に噴火が起こっているケースは珍しくありません。
特に、宝永大噴火の前には、M8.6の宝永大地震が起こっています。
この地震の震源は今で言う南海トラフと一致します。
日本で起こった巨大地震といえば、2011年の東日本大震災を思い出します。
この地震の後に、日本各地の山で噴火が起こっているということからも、東日本大震災を機に、日本の火山は活動期に入ったという専門家もいます。
富士山の地下20km付近では、低周波地震が起こっているようですが、怖いのはこの地震がマグマにどれほど影響しているのかということ。
あとどのくらいの地震が起これば、噴火が起こるという明確な情報が分からないのが怖いところでもあります。
富士山が噴火した場合に影響のあるエリア
富士山麓付近から首都圏まで噴火の影響がある
高さが3,776mという日本で一番の高さを誇る富士山。
美しい山の形が日本人だけではなく海外の人も魅了してやまない富士山は、登山客や観光客が絶えない人気の山です。
そんな富士山が大噴火するなんて想像したくはないですが、万が一のことを考えると、噴火した時に影響があるエリアを知っておくことも大切です。
噴火は、簡単に言うとマグマが地表に吹き出す現象のことです。
マグマとは、地下にある岩石が高温によって溶けたもののこと。
噴火すると、噴火の勢いで火口から溶岩が流れ出て、噴石があたりに飛んできます。
宝永大噴火では、20cmの噴石が10km先まで飛んだという記録もあるので、噴石による被害も油断は出来ません。
火砕流は、時速100kmものスピードで火口から斜面を流れます。
そして、噴火によって広範囲に影響がある物は「火山灰」です。
火山灰は、直径が2mm以下の細かな噴石ですが、一般的な灰とは性質が異なります。
細かな粒子なので、風に乗り、広範囲に渡って火山灰が舞う可能性があります。
噴火した時の風向きにもよりますが、火山灰は、首都圏まで届くことが予想されます。
富士山は噴火するかもしれない…だからこその準備
富士山が噴火するはっきりした予兆があれば、避難の準備も心構えもしっかり出来ますが、いきなり富士山が噴火してしまうこともおおいに考えられます。
噴火した時に一番危険で影響を受けるのが火口付近です。
火口から離れているところでも、火山灰が降ってくる可能性や、土砂災害に巻き込まれる可能性もあります。
いつ富士山が噴火してもおかしくない日本に住んでいる私たちは、もしもの時にも落ち着いて行動できるよう、日頃から家族との連絡手段を考えたり、避難グッズを準備しておくなどの”備え”をしっかりして、暮らすことが大切です。
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