デッサンに使う鉛筆の濃さと鉛筆を選ぶ時のポイントを解説
2019.3.11
これからデッサンについて学ぼうと思っている初心者の人は、鉛筆の濃さはどのくらいの物を選べば良いか分からないこともあるのではないでしょうか。
鉛筆には色々な硬さや濃さがあり、その濃さによってどんなデッサンの仕上がりになるか違いがでてきます。
ここでは、デッサン初心者の人に、鉛筆の濃さや選び方のポイントについてお伝えします。徐々にデッサンに慣れてきたら、自分に合った鉛筆の濃さを探してみてください。
デッサンに使用する鉛筆の芯は柔らかいものも多いです。どんなふうに削って使用すれば良いのかについてもご紹介しますので、そちらも是非参考にしてみてください。
この記事の目次
初心者がデッサンに使用する鉛筆の濃さ
絵が上手くなるための練習の一つにデッサンがあります。
デッサンは鉛筆または木炭を使用して絵を描いていくものです。
専門的に美術を学んでいない限りは木炭を使用することは極稀ですので、初心者は鉛筆で描くようにしましょう。
そんな初心者がデッサンに使用する鉛筆の濃さとはどのくらいなのでしょうか?
デッサンは鉛筆の濃淡によって描いていきます。
ですので、薄い色と濃い色の差が出しやすい鉛筆が向いていると言えます。
その中でも、2Bが最も初心者におすすめの濃さです。
というのも、通常使われることの多いHBよりも2Bは濃い色をしています。
そのため濃い黒にしたい時には筆圧によって黒を強くすることが出来、また薄い色にしたい時は筆圧を軽くすれば薄い色にもすることが出来ます。
そのように、明暗のコントラストの出しやすさから、初めてデッサンをする時は2Bから始めることをおすすめします。
デッサンを描く時の一般的な鉛筆の濃さ
デッサンを描く時の一般的な鉛筆の濃さとはどのくらいなのでしょうか?
最も多く使われる濃さは、やはり2Bのようです。
しかし、美術の学校などでデッサンをしっかり学ぶ人にはそれだけでは物足りないようです。
2Bは比較的濃い色をしていますが、漆黒に近い影を表現したと時はそれだけでは足りません。
3Bや4B、中には6Bやそれ以上のものを使用する人もいるそうです。
しかし、数字が大きくなればなるほど色が濃くなると同時に柔らかい芯になります。
そのため、少し触れただけで手が服が黒くなってしまいますので、ある程度鉛筆の扱いに慣れた人ではないと、紙やその周辺が真っ黒になってしまいます。
とはいえ、修練を積んだ人は、その特性も上手く活かして指でぼかしたり、その後に消しゴムを使うことでハイライトをかけることも出来ますので、鉛筆の扱いに慣れたら、濃い鉛筆にも挑戦してみましょう。
そういった事から、一般的にデッサンを学んでいる人は2Bから6B辺りを使用している事がわかります。
デッサンに使う鉛筆を選ぶ時のポイント
デッサンに使う鉛筆を選ぶ時のポイントについてご紹介します。
初めてデッサンを行う時におすすめの濃さは2Bではありますが、それだけにこだわる必要はありません。
たまたま手元にあったのがHBだったり、3Bだとしても問題はそれほどありません。
しかし、何度もデッサンを行っているうちに、濃さやメーカーの違う鉛筆の違いや使い心地の差を感じてくるかも知れません。
鉛筆を作っているメーカーはいくつもあります。
有名メーカーのものからオマケでもらうようなどこで作られたのかわからない会社のものまであります。
家で簡単に練習する程度でしたらどこのメーカーでも構いませんが、学校の課題などで何枚も描く際は、質の悪い鉛筆が紙に引っかかった時にイライラしてくるかも知れません。
その時は、改めてメーカーにこだわって使ってみましょう。
選ぶポイントとしては、「自分が使う紙と相性の良い鉛筆を選ぶ」ということです。
引っかかりが無いのはもちろんですが、書き味の滑らかさやシャープさなど、自分に合った鉛筆を選びましょう。
鉛筆の濃さと記号の意味
鉛筆の濃さと記号の意味についてご紹介します。
鉛筆の端を見た時に「H」や「B」などのアルファベットがあり、さらにその横に数字が書かれていることがありますよね。
それは、鉛筆の芯の硬さを表す記号です。
「H」はHard(硬い)、「B」はBlack(黒い)を意味します。
芯が柔らかければ柔らかいほど紙に線などを書いた際の色は濃くなり、逆に芯が硬ければ硬いほど紙に書かれる線は薄くなります。
その度合は数字の大きさによって表されますので、数字の大きさとアルファベットの表示を確認することによって、その鉛筆の芯がどのくらいの濃さと硬さを持っているのかを知ることが出来ます。
芯の硬さの種類は20種類あり、最も柔らかいものは10Bで、最も硬いものは10Hです。
ちなみに濃さの中にはHでもBでもない「F」というものがあります。
これはFirm(ファーム)の事を指し、その言葉は「しっかりとした」という意味で、硬さとしては、HとHBの中間に当たります。
デッサンに使う鉛筆の削り方・基本的にはカッターで削る
デッサンに使う鉛筆の削り方をご紹介します。
鉛筆はすべて鉛筆削りを使えば良いと思うかと思いますが、芯の柔らかいデッサン用の鉛筆は基本的にはカッターで削る事をおすすめします。
鉛筆削りは削るチカラが強いので、柔らかい芯の鉛筆を削ろうとすると、削り器の中で芯が折れてしまい、削り器の中を詰まらせてしまいます。
2B程度の鉛筆でしたら鉛筆削りを使っても問題ありませんが、それ以上の濃さの鉛筆を削る場合は、カッターを使うようにしましょう。
ただし、新品の鉛筆を下ろす最初の時だけは鉛筆削りを使っておおよそ削っておいたほうが削りやすくなります。
次に削り方ですが、基本はカッターを使って鉛筆を鉛筆削りで削ったようになる事を頭に置いて削ると形のイメージがしやすいです。
そして利き手にカッター、利き手ではない方で鉛筆をしっかり持ち、下向きに削ぐように削りましょう。
ポイントとしては、カッターを動かさずに鉛筆を動かすようにして削りましょう。
カッターの方にチカラを入れすぎると、勢いが余って刃が滑ってしまうこともあります。また、薄く削るようにすると軽いチカラで削れますし、形も整えやすくなります。
通常鉛筆は使用しているうちに芯が短くなったり丸くなったりした時に再度削りますが、デッサンの際は芯の消費がとても早いので、いちいち削るのはとても手間ですし、集中力も途切れてしまいます。
ですので、デッサンをする際は、芯が通常よりも長くなるように削り、また鉛筆も余裕を持って5本から10本ほどあらかじめ削っておきましょう。
このように、鉛筆にはさまざまな濃さがあります。
そのためデッサンに必要な鉛筆の濃さ、鉛筆の削り方などを学んでおく必要があります。
少し面倒に思われるかも知れませんが、デッサンの上達のためにはそういった細かい下準備が必要だということを念頭に置いて取り組んで行きましょう。
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