カナヘビの卵にへこみがある原因と対処法・育てる時のポイント
2019.3.23
カナヘビの卵にへこみが見つかったとき、そのへこみの原因が一体何なのか気になる飼い主さんもいるのではないでしょうか。
特に、今までカナヘビの産卵を経験したことがない飼い主さんの中には、卵の凹みの原因が分からない人もいることだと思います。
ここでは、カナヘビの卵にへこみがある原因についてお伝えします。卵にへこみがあるときは、注意して卵を観察し、うまく育ててあげるようにしましょう。
また、対処法についてもご紹介しますので、こちらも確認して元気なカナヘビの赤ちゃんを誕生させてください。
なかなかへこみの直らない卵についても併せてお伝えしますので、参考にしてみてください。
この記事の目次
へこみのあるカナヘビの卵について
カナヘビの卵にへこみが見られるケースは、それほど珍しいことではありません。見かけは明らかに普通とはちがう状態ですが、適切に対処することで多くの場合はそれほど心配はいりません。
カナヘビの卵がへこんでしまう原因としては、いくつか考えられる理由があります。
- お母さんの胎内ですでにへこんでいた
- 生まれた時の衝撃でへこんだ
- 産卵後の卵をお母さんが誤って踏んでしまった
カナヘビは一度に複数の卵を産みます。カナヘビの卵の殻はとても柔らかいため、お母さんの胎内にいるうちにすでにへこんでしまった可能性があります。
また、産み落とした際の衝撃でへこみが生じたケースや、多くの卵を産んだあとにお母さんが踏んでしまったことによって、へこんでしまったとも考えられます。
へこみのある卵を見つけたとしても、卵の中で赤ちゃんが成長するとともに自然とへこみが直るケースがほとんどですので、まずは卵の周囲に水分をこまめに与え、成長を促しましょう。
へこみのあるカナヘビの卵に水分を与える方法
カナヘビのお母さんが誤って卵を踏んでしまわないためにも、産卵後はできるだけ早めに卵を別のケースに移しましょう。大人のカナヘビと同様に、飼育ケースに赤玉土などを敷き詰め、くぼみをつけた場所に優しく卵を置きます。
その際、土にたっぷりと水分を与えて湿らせておき、卵が十分に水分を吸い込めるようにしてあげるのが、成長を早めて卵のへこみを早く直すコツです。
卵には多くの小さい穴が開いており、土に含まれた水分が気化した際の水蒸気を吸い込むことで、水分を殻の中に取り込んでいます。ですから、卵の周りの土が乾燥しないように、水で湿らせてあげる必要があります。
ただし、カナヘビの卵に直接水をかけてしまうと、呼吸をするための穴も塞いでしまうことになるので、霧吹きなどで水を吹きかけることは避けましょう。卵の周囲の土の乾燥状態に注意しながら、週に一回程度は水分を足すようにしてください。
水分を多めにしてもカナヘビの卵のへこみが改善しないときは
水分を多めに与えているうちに、自然とへこみが改善する場合も多いのですが、なかにはある程度続けてもへこみが直らない卵もあります。
カナヘビの卵のへこみが直らない原因としては、次のようなことが考えられます。
- 無精卵の状態で生まれた
- 途中で胎児の成長が止まってしまった
卵のへこみがなかなか直らずに、そのうち卵の周りにカビが生えてきた場合は、上記のケースが考えられます。胎児がが成長せずに卵の周りの水分がそのまま残ってしまったために、カビが発生してしまうのです。どちらもカビを発見したら、その他の卵にまで影響を及ぼす前に、早めに取り除くようにしてください。
また、たとえへこみが見られなくても、なかなか成長せずに孵化しない卵の中には、水分が足りなくて乾燥することが、成長を妨げている場合もありますので、よく観察しながら十分に水分を与えてみてください。
へこみが改善しないカナヘビの卵にカビが生えたときは
カナヘビの卵を育てるには、高温多湿な環境が適しています。高温多湿といえば、カビが生える条件としても最適なのはご存知だと思いますが、カビの繁殖力は想像以上に凄まじいため、一度カビが生えてしまうと周囲への影響は計り知れません。
もしもカビの生えたカナヘビの卵を見つけたら、即座に取り除くのが、他の卵への被害を最小限に防ぐためにも大変重要となります。
すでにカビが生えてしまった卵は、中の胎児も成長を止めてしまっているため、残念ながらそのままにしていても正常に孵化することはありません。カビの生えた卵を放置することで、周囲の正常に育っている卵にまでカビの菌が移り、卵の殻に空いている小さな穴を塞ぐことで呼吸困難に陥るなど、さまざまな悪影響を及ぼす可能性が高くなりますので、とくにへこんでいる卵に関しては、より注意深く観察することをオススメします。
カナヘビの卵を育てるときのポイント
カナヘビを卵から育てるには、意識しておきたいポイントがいくつかあります。
- 卵の上下を逆さまにしない
- 温度と湿度を一定に保つ
鳥類は定期的に卵の上下を入れ替える習性がありますが、カナヘビの場合は卵の上下をけっして逆さまにしてはいけません。卵の上下を入れ換えてしまうと、たとえそれまで順調に育っていたとしても、胎児が中で窒息してしまう恐れがあるのです。これを防ぐためには、卵の上下を間違わないように、マジックなどで印をつけておく方法もあります。
また、カナヘビの卵を孵化させるためには、温度と湿度管理が欠かせません。カナヘビの生育に最適な室温25℃前後を維持しつつ、卵が乾燥しないようにしっかりと水分を与えてください。
カナヘビの卵を育てていると、上手く行けばやがて無事に孵化して赤ちゃんが誕生します。人工飼育されたカナヘビの赤ちゃんは、野生のカナヘビからは想像もつかないほど飼い主によくなついてくれるようになりますので、この可愛らしい時期をともに過ごすためにも、チャンスがあればぜひ卵から育ててみてくださいね。
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